骨量が足りず、過去にインプラント治療を断念された方も、骨移植・骨造成によって治療が可能になります
インプラント治療は、顎の骨に人工の歯根を埋め込む治療法なので、土台となる顎の骨がしっかりしていないと、インプラントの脱落を招いてしまうこともあります。
そのため、骨量が不足しているとインプラント治療を断られてしまう場合もあります。
しかし、「インプラントは無理」と言われた人も、歯科医院によっては骨量を増やしてインプラントを埋め込むことが可能なので、インプラントにすることを諦める必要はないでしょう。
そもそも、骨量が不足してしまう原因は?
- 原 因
その1 - 歯周病歯周病で顎の骨が溶かされることによって、骨量が不足してしまいます。
- 原 因
その2 - 抜歯後時間が経過している歯が抜けると顎の骨に刺激が伝わらなくなり、顎の骨が少しずつ吸収されていきます。そのため、抜歯してから長い期間が経過していると、骨量が不足しやすいのです。
インプラントのための骨移植・骨造成術
インプラント治療を行っていく上で重要なのが、インプラントを埋入するのに十分とされる顎の骨量です。顎の骨の量が足りない(薄い)と、埋め込んだインプラントが顎の骨を突き抜けてしまいます。
骨量が少なくインプラントを植立できない場合には、インプラントを埋め込めるように骨量を増やす施術を行います。
サイナスリフトとソケットリフトの特徴・違い
サイナスリフト
サイナスリフトは患者様の上顎の骨の量が足りない場合に行われる施術で、「開窓法」「ラテラルウィンドウテクニック」とも呼ばれます。
上顎の骨の上にある空洞(サイナス)と顎の骨の間にある薄い膜(シュナイダー膜)を剥がして持ち上げ、シュナイダー膜と顎骨の間に骨を充填して、インプラントを埋め込めるだけの骨の厚みを作ります。その後は治癒期間をおいて、骨ができあがり安定したのちにインプラントを埋入するという流れになります。
サイナスリフトが適応となるのは、顎骨の厚みが5mmに満たない場合や、歯が欠損している箇所が多い場合などです。
ソケットリフト
ソケットリフトはサイナスリフトと同様、上あごの骨量が少ない(薄い)場合に行う治療方法で、「非開窓法」「オステオトームテクニック」とも呼ばれます。ソケットリフトの場合、上顎の骨を一部粘膜側にずらし、骨を充填して埋入するインプラントの深さを確保します。
サイナスリフトと比べて傷口が小さくて済むので、痛みや腫れが少なく、手術時間も短いことから身体への負担が少ない施術方法と言えます。また、同時にインプラントを埋入するため、歯を入れるまでの期間も短くなります。
ただし、ソケットリフトでは造成可能な骨が部分的で制限があり、粘膜の状態が目視できないなどのデメリットがあります。
顎骨の厚さが5㎜以上あるものの、インプラントを埋入するには骨量が不十分な場合には、ソケットリフトにより骨量を増やします。
サイナスリフトとソケットリフト、どちらの方法にもメリットやデメリットがあります。自身に適応する施術のリスクや疑問点などは担当医師にしっかりと確認し、納得した上で治療をすすめる必要があります。
骨髄由来幹細胞を使用した「TE-BONE」
人工骨による骨移植の場合、拒絶反応を起こすことがあります。自家骨の場合は自分の骨なので、異物反応のリスクがほとんどないというメリットがありますが、骨を採取する部位にもメスを入れる必要があり、二ヶ所の手術を行わなければなりません。
また、これらの手術には時間がかかり、身体に負担をかけてしまう可能性も否定できません。
当院では、骨髄由来幹細胞を使用した「TE-BONE」という骨再生方法を採用しています。
健康な部位を傷つけることなく骨を再生する方法です
「TE-BONE」は、東京医科学研究と株式会社TESホールディングにより共同で研究・開発が行われた骨再生治療です。
自家骨移植と同等な効果が得られ、健康な部位を傷つけないため、体への負担が少ない骨再生方法として、近年取り入れられてきています。
患者様の骨髄由来幹細胞を使用するので、自家骨移植のように健康な部位を傷つけることなく骨再生が可能で、自家骨移植と同等な効果が得られます。さらに、自家骨移植よりも手術時間を短縮できるというメリットもあります。
TE-BONEによる骨再生治療をご希望の方は、ぜひ京都府の当院へご相談ください。