唾液の効果と唾液を増やす方法

唾液

私たちの健康に大きく関わる唾液は、さまざまな役割を担っています。「口が乾く」「舌が痛い」「パサパサした食べ物が飲み込めない」という方は、唾液が減少している恐れがあります。

今回は唾液の効果、唾液を増やす方法について詳しく解説していきます。

そもそも唾液とは?

唾液は、唾液腺と呼ばれる器官から分泌される分泌液です。一日に約1~1.5L分泌され、口腔状態を常に一定に保っています。唾液の成分は水分がほとんどですが、カルシウムや無機リン、ナトリウムなどの無機成分のほか、リゾチームやアミラzーゼ(酵素)、ムチンなどの有機成分などが含まれています。

唾液の種類

ヒトの体では、状況に応じて性質が異なる唾液が分泌されているのをご存知ですか?唾液は主に2つのタイプに分けられます。

漿液性唾液

副交感神経系の活動が優位になることで分泌されるサラッとした唾液です。楽しい気分やリラックスした状態になると分泌されやすくなります。

粘液性唾液

交感神経が働くと分泌されるネバネバとした唾液です。イライラしたり緊張したりすることにより、分泌量が増えます。

唾液が減るとどうなる?

私たちは普段、唾液で口の中が潤っているのが当たり前に感じていますが、唾液が減ってしまうと次のようなトラブルが起こります。

  • ● ネバつきなどの不快感
  • ● 虫歯や歯周病のリスクが高まる
  • ● 消化不良に陥る
  • ● 口臭が悪化する
  • ● 味覚障害

唾液の効果

唾液の働きは口を潤すだけではありません。次のようなさまざまな効果があります。

咀嚼や嚥下をサポートする

唾液が食べ物と混ざることで、柔らかく噛みやすくなります。また、食べ物がバラバラにならないように、唾液によって食べ物をまとめることで、飲み込みやすくしてくれます。

口腔内を洗浄し保護する

唾液は、細菌を洗い流すことで口腔内を清潔に保ち、虫歯や歯周病を予防します。さらに、口腔内の粘膜を潤し保護して、会話や食事などによる刺激から守ってくれます。

口腔内を中和する

唾液には、食事によって酸性に傾いた口腔内を中和してくれる働きがあります。唾液が正常に分泌されることにより、酸によって溶けやすくなった歯が虫歯になるのを防ぎます。

歯の再石灰化を促す

虫歯菌が作り出す酸によって、歯の表面が溶かされる「脱灰(だっかい)」が起こった場合、唾液に含まれるカルシウムや無機リンで歯を修復する「再石灰化」が促されることで、虫歯を防ぎます。

味を感じさせる

味蕾(みらい)という味を感じる組織の受容体に、唾液によって味覚のもとになる物質が届けられることにより、酸味、塩味、甘味、旨味、苦味などの味覚を感じ取ることができます。

消化を促す

唾液中には、消化を促進するアミラーゼ(ジアスターゼ)が含まれています。唾液腺のほか膵臓からも分泌されるアミラーゼには、でんぷんなどの糖分を分解し、体内に吸収しやすい形にする作用があります。

がんを予防する

唾液中に含まれる「ペルオキシダーゼ」という酵素には、ベンゾピレンなどの発がん性物質の働きを消す効果があります。

唾液を増やす3つの方法

唾液量が減るとさまざまなトラブルを引き起こすことから、日頃から意識して唾液の量を増やしてあげることが大切です。唾液を増やすには、主に次のような方法があります。

1水分補給をする

喉や口の乾燥が気になったら、こまめに水分補給するよう心がけましょう。身体が水分不足の状態に陥ると、唾液の分泌量も減少してしまいます。ただし、カフェインを含む飲み物は利尿作用が高いため、お水や麦茶などのノンカフェインの飲み物のほか、カフェインレスのコーヒーや緑茶を選ぶようにしましょう。

2キシリトールガムを噛む

噛むという動作は唾液の分泌を促すことから、ガムを噛むことも効果的です。特に、キシリトールガムには虫歯を防ぐ働きがあります。ただし、市販のキシリトールガムには、キシリトール以外の糖類が含まれている場合があるため、虫歯が気になるという方には、キシリトール100%のガムがおすすめです。

キシリトールの詳しい効果については、「キシリトールの効果 - 虫歯予防につながるガムの選び方は?」をお読みください。

3唾液腺をマッサージする

唾液腺のマッサージ

唾液腺を刺激することで、唾液の量を増やすことができます。大きさによって大唾液腺と小唾液腺に分けられている唾液腺のうち、「耳下腺(耳たぶの前方)」「顎下腺(顎の骨の内側)」「舌下腺(顎先の内側)」の3つの大唾液腺を優しく押して刺激することによって、唾液の分泌が促されます。

唾液が減る原因によっては受診が必要です

唾液が減る理由は、緊張やストレスによる生理的なもののほか、シェーグレン症候群や放射線障害などの重篤な病気が原因の場合や、薬の副作用が原因の場合があります。

そのよう原因でおこる唾液の減少は、セルフケアだけで完治することは難しいため、口腔内の乾燥が気になる場合は、お早めに病院を受診することをおすすめします。

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