歯がない状態が続くと起きる7つの悪影響

虫歯や歯周病で抜歯が必要になったら、抜歯後の治療方法についても検討する必要があります。歯を抜いた後、歯がない状態が長期におよぶと、さまざまなデメリットが生じてしまうのです。
何らかの方法(人工歯)で補わなければ、さらに歯を失うことになりかねないため注意が必要です。

悪影響その1周囲の歯が動いてしまう

抜歯後に補綴治療を行わず、歯がない状態で放置してしまうと、両サイドの歯が動いてしまう場合があります。隣り合っていた歯がなくなることで支えがなくなり、歯が隙間の方に移動したり、隙間の方に傾いたり、ねじれたりするのです。

1本の歯を失い放置したことが、歯並び全体に悪影響を及ぼす可能性もあるでしょう。「お金をかけたくない」という人もいるかもしれませんが、矯正治療が必要になるなど、さらなる出費も招きかねません。

悪影響その2歯が伸びてきてしまう

抜けた箇所をそのまま放置してしまうと、抜歯した歯の対合歯(噛み合う歯)が少しずつ伸びてしまいます。抜歯により噛み合う歯がなくなると、上の歯は下に向かって、下の歯は上に向かって伸びてしまうのです。これは、抜歯した箇所のみで起こることではなく、ブリッジなど大きな補綴物が取れた箇所をそのまま放置した場合にも起こり得ます。

噛み合う歯がなくなると、その反対側の歯が伸びてしまうため、補綴治療によって噛み合う歯を作ってあげることが必要なのです。

歯が伸びることの悪影響

歯が伸びてしまうと、抜歯した箇所に歯を入れようと思った時に、伸びた歯が入りこんでいるためにスムーズに人工歯を入れることができなくなってしまいます。
噛み合わせに悪影響を及ぼすため、伸びてしまった歯を削らなければならない場合もあります。

悪影響その3噛み合わせが悪くなる

歯がないとよく噛めなくなりますから、反対側の歯で噛む癖がつきやすいです。これは、失っている歯が多いほど、反対側の歯で噛む癖がつきやすいです。
一方の歯でばかり噛んでいると、バランスが乱れてしまいます。また、片側の歯にばかり負担をかけたり、咀嚼で使われる筋肉のバランスが悪くなったりします

片方の歯でばかり噛むと体が歪むなどと言われていますが、片方の筋肉ばかりが使われることによって、全身への影響も懸念されるのです。
片噛みは、口の中だけでなく、さまざまな悪影響を及ぼすため、歯がない状態を改善し噛めるようにすることが必要でしょう。

噛み合わせが悪くなると頭痛や肩こりなどの原因になることも

噛み合わせが悪くなると、さまざまな悪影響が及びます。頭痛や肩こりは、多くの人が悩まされている症状ですが、噛み合わせが原因となっている場合もあります。
正しい噛み合わせを維持することは、歯はもちろん、全身の健康においても大切なことなのです。

悪影響その4口の中が不衛生になりやすい

歯がない箇所に汚れが溜まったり、隣り合う歯が動いたことにより、歯と歯の隙間が広がって汚れが溜まりやすくなったりします。
抜歯前と同じようにブラッシングを行っていても、磨き残しになりやすいため、歯磨きの仕方を見直すことが必要になるでしょう。

歯が抜けたままになっていると、その周辺の歯が虫歯や歯周病になりやすいです。さらに歯を失うことにならないよう、注意が必要です。

悪影響その5歯茎が痩せる

抜歯後は、咀嚼による刺激がなくなるため、骨が痩せてしまいます。支えていた歯がなくなり、その箇所が退化してしまうのです。
抜歯した箇所の歯槽骨の量が減少して、幅が狭くなったり、高さが減少したりしてしまいます。骨量が減少すると、歯茎も痩せてしまい、見た目にも悪影響を及ぼします。

骨吸収を抑制するには

抜歯後の骨吸収は、ブリッジや入れ歯で歯を補ったとしても起こります。抜歯後に補綴治療を行っても、骨吸収は起きてしまうというのが実状です。ブリッジや入れ歯は歯根がありませんから、骨に咀嚼の刺激が伝わらないのです。

インプラントは人工の歯根により、咀嚼の刺激が骨に伝わります。そのため、顎の骨が痩せるのを防ぐことが可能です。
近年は、骨移植骨再生療法などにより、骨量を増やすことが可能となっていますが、骨吸収を防ぐにはインプラントにするほか方法はないと言えます。

悪影響その6内臓に負担がかかる

抜歯後に何らかの人工歯を補わないと、咀嚼能力が低下してしまいます。よく噛まないで食べる習慣がついてしまう人も少なくありません。
よく噛まないで食べると、噛み砕いていない(消化しにくい)食べ物が胃に入ってくるため、内臓に負担をかけてしまいます。

また、噛むことによって唾液が分泌されますが、咀嚼回数が減ることで唾液の分泌量も減少します。唾液は消化を助ける酵素ですから、唾液が減少することも、胃腸に負担をかけたり、栄養の吸収が悪くなったりする原因になります。

唾液が減ることの悪影響

唾液には、さまざまな効果があります。消化を助けるだけでなく、口の中を清潔にする・細菌の働きを抑制する・再石灰化を促進するといった働きがあります。
そのため、唾液が減少することによって、歯周病や虫歯、口臭などが起こりやすくなってしまいます

唾液が減少することは、全身の健康、口の中の健康に影響するのです。

悪影響その7発音しにくくなる

抜歯した箇所や本数によっても異なりますが、歯がない箇所から息が漏れて、発音がしにくくなる場合があります。

本数に関係なく抜歯後は早めの補綴治療が大切

1本の抜歯でも、その悪影響が大きい場合もあります。本数に関係なく、抜歯後は早めに治療を受け、歯がない状態で長期間過ごすことがないようにしなければなりません。

抜歯後の治療方法には、入れ歯(総入れ歯・部分入れ歯)、ブリッジ、インプラントがありますが、それぞれにメリット・デメリットがありますので、自分に合った治療方法を選択することが大切です。
インプラントとブリッジの比較インプラントと入れ歯の違いで詳しく紹介していますので、ぜひ参考になさってください。

この記事に関連する記事