奥歯インプラントの特徴とブリッジとの比較

奥歯の抜歯が必要になった場合、ブリッジとインプラントで悩む方も多いと思います。それぞれにメリット・デメリットがあるため、把握してから治療方法を選択する事が大切でしょう。

ところで、奥歯とはどの歯を指すのかご存知でしょうか。厳密に言えば、奥歯は小臼歯(前から4番目に生えている歯)より後ろの歯のことを言います。2本の小臼歯と2本の大臼歯、そして親知らずという並びとなっています。
奥歯は、前歯に比べて目立たないと言えますが、体重と同じくらいの力がかかるとも言われています。前歯とは異なり、強度も考慮する必要があるでしょう。

奥歯インプラントの特徴

奥歯インプラント

奥歯のインプラント治療は、力がかかる箇所であるため、補う歯の本数に近い本数のインプラント埋入が必要になる場合が多くあります。
連結した歯を装着することによって、インプラントの本数を軽減することも可能ですが、太いインプラントを用いる必要があるため、顎の骨量が十分でなければならないなどの条件を満たすことが必要になります。

奥歯インプラントのリスク

上顎の奥歯治療のリスク

骨が薄い前歯部のインプラント治療よりも、奥歯の方が治療は難しくない印象を持っている人も少なくないと思います。しかし、上顎奥歯部分の歯槽骨の奥には、上顎洞という空洞があり、この箇所を傷つけないようにインプラントを埋入する必要があります。

骨幅が十分にない場合には、サイナスリフトやソケットリフトを行い、骨を増やしてからインプラントを埋入する必要があります。サイナスリフト・ソケットリフトのいずれも、難度の高い術式であり、医師の技術・経験が必要になります。

下顎の奥歯治療のリスク

下顎の骨には、下顎管という太い神経や動脈が走る管があります。この管を損傷・接触すると、麻痺や大量出血などを引き起こします。実際に、インプラントで死亡事故が起きていますが、この事故も下顎管を損傷したことによって起こりました。

確かに、下顎奥歯のインプラント治療はリスクがありますが、CTにより下顎管までの距離を確認することによって、リスクは低減できます。
実際に起きているトラブルは、パノラマレントゲンのみで診断を行っているのです。当院では、歯科用CTによって多くの情報を得て診断を行い、多くの治療実績があります。京都だけでなく、全国の患者様に安心して治療を受けていただいています。

奥歯インプラントの寿命

インプラントの10年平均残存率は9割を超えています。前歯と奥歯の残存率の違いなどは明確となっていませんが、適切なメンテナンスで長く使っていくことは可能です。

しかし、奥歯は、歯ブラシが届きにくいことから、磨き残しになりやすい箇所です。磨き残しによって、感染などのトラブルが起こらないように注意しなければならないでしょう。
また、奥歯は強い力がかかりやすい箇所であるため、噛み合わせの調整はとても大切です。インプラントに過剰に負担がかからないように、定期的にチェックする必要があるでしょう。

奥歯インプラントの費用

奥歯のインプラント費用は、一般的なインプラントの費用とそれほど変わりないでしょう。しかし、サイナスリフトなどの骨造成が必要な場合には、その分必要が高くなります。

詳しい費用についてお知りになりたい方は、「インプラントの費用」のページで詳しく紹介しています。

奥歯をインプラントにするメリット

奥歯は力がかかる箇所であるため、ブリッジにした場合、支えとなる歯にかかる負担が大きくなります。インプラントは支えとなる周囲の歯を削る必要がありませんから、他の歯に負担をかけることなく、歯を補えるというのは大きなメリットでしょう。
支えとなる歯に負担がかかり、さらにその歯を失うこともあります。

また、ブリッジは清掃しにくいというデメリットがありますが、特に奥歯部は磨き残しになりやすいです。ブリッジの磨き残しによって。残っている歯にも悪影響を及ぼす可能性があります。インプラントは清掃性が高いという点もブリッジよりも優れていると言えるでしょう。

奥歯のブリッジ治療の特徴

奥歯ブリッジのリスク

奥歯ブリッジ

インプラント治療は、外科的治療が必要になるため、なんらかのリスクはありますが、ブリッジ治療の場合には、治療自体のリスクはないと言えるでしょう。

奥歯ブリッジの寿命

ブリッジの寿命は、8年くらいと言われていますが、被せ物の素材などによっても異なると言えるでしょう。適切にケアを行うことで長期的に使用できるのですが、土台となる歯が病気になってしまうと、再治療が必要になります。土台となる歯が虫歯や歯周病になって、抜歯しなければならなくなると、ブリッジによる治療ができなくなる場合もあります。
この場合、インプラントか部分入れ歯による治療が必要になります。

奥歯のブリッジ治療の費用

ブリッジは保険が適用になりますから、費用を抑えて治療を行うことが可能です。治療内容などによって異なりますが、1本の歯を失った場合のブリッジ治療の費用は、2万円くらいと言えるでしょう。

保険のブリッジは、前歯の場合、金属冠の表面にレジンを前装した「硬質レジン前装冠」による治療も可能ですが、奥歯の場合は金属しか使用できません。
費用が安くできるというメリットはありますが、審美性には優れず、金属のブリッジが目立ってしまう場合もあるでしょう。

奥歯をブリッジにするメリット

先にもありましたが、ブリッジにするメリットは保険治療が可能であり、費用を安くできるという点でしょう。また、インプラントとは異なり、手術が必要ありませんから治療による体への負担が少なく済みますし、治療期間も短いです。

保険治療では金属冠になるため審美性に劣りますが、保険外の素材(セラミック等)を使用すれば、審美性の高いブリッジ治療も可能になります。(保険外治療の場合、費用は高くなります。)

奥歯の補綴治療の必要性

奥歯の抜歯が必要になった場合、歯を補うための治療(補綴治療)が必要になりますが、歯がない状態でそのまま放置してしまう人も少なくありません。
歯がない状態を長期的に続けてしまうと、歯並びや噛み合わせに悪影響を及ぼします。また、歯のある側でばかり噛むようになってしまうと、残っている歯に過度な負担をかけてしまいます。

他の歯に悪影響を及ぼすことがないよう、抜歯の後は早めに補綴治療を行うことが大切です。
また、補綴治療には、ここで紹介したインプラント・ブリッジのほか、入れ歯による治療も可能です。どの治療にもメリット・デメリットがあるため、デメリットも把握したうえで、自分に合った治療方法を選択することが大切になるでしょう。